入郷棚田保全協議会とは


 茂木町入郷の石畑地区の棚田は、平成11年7月農林水産省の日本の棚田百選に
認定されました。
 入郷地区では、農業従事者の高齢化や農業後継者不足により、年々耕作放棄地が
増えてきていました。そうしたなか、平成12年度から中山間地域等直接支払制度に取り組
んだこともあり、集落の農家が力を合わせて日本の原風景ともいえる棚田を守っていこ
うという動きが出てきました。


 平成12年8月には、石畑地区を耕作している7名の農家が集い、美しい棚田の再生と
保全を目指し「入郷棚田保全協議会」を組織しました。そして協議会が主体となって、耕作放
棄地をボランティアの力を借り解消しようとマスコミなどを通して広く呼びかけたところ、町
内外また遠方では東京から約70名の保全ボランティアが集まり耕作放棄地の草刈を行
いました。翌年春には、草が刈られ姿を現した水田に花菖蒲を定植し、6月になると色鮮やか
な菖蒲が咲きそろい、のどかな田園風景に花を添えています。その後も、古代米の田植え
や稲刈り、草刈作業、ホタル観察会などボランティアの力を借りて棚田の保全活動に取り
組んでいます。
 協議会では平成14年度から、都市と農村の交流の一環として棚田オーナー制度に取り
組んでいます。年会費30000円で約100uの水田のオーナーになり、くろ掛け、田植え、
稲刈りと一連の農作業が体験できます。また収穫した米の他に地元で採れるシイタケなどの
農産物をお土産に持ち帰ることもできる。豊かな自然の中で気持ちのよい汗をかき、地元
農家や自然とふれあうことができるとあって参加者からは好評を得る事ができました。2年目を
迎えた今年は、オーナー数も昨年の13組から25組に増やし順調にオーナー制度を行って
います。
 また、平成13年度より石畑の棚田を中心に酒米「五百万石」を栽培し、町内2軒の蔵元と
連携して地域限定の地酒「棚田の雫」を製造しました。「棚田の雫」は、道の駅もてぎや酒販
店で好評を得ています。
 
 「入郷棚田保全協議会」も発足当初7人でしたが、現在9名になりました。  


第一回目の棚田保全ボランティア

  耕作放棄地約40aの草刈をしました。
           小さい子も保全活動をしています。
オーナー制度初年度のくろ掛けの様子 田植え

みんな泥だらけになりながら苗を植えました。

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