石畑の棚田ってどんなとこ?

 入郷石畑(大字名いりごう・小字名いしばたけ)の棚田は、栃木県東部の茂木町にあり
ます。入郷に関する最も古い文書に依れば、1561年(永禄4年)当時、戸数22戸、人口
155人であったとか。この戸数と人口から推定すると、それよりかなり以前にこの山間の
地に居を構え、祖先は、山のなだらかなところを畑に耕し水が豊富で、土質の良さそうな
沢沿いを田として開田していったらしく、棚田がたくさんあります。その中でも石畑の棚田
は比較的規模が大きく、1/8の傾斜と4.9ヘクタールの広さがあります。近年、老齢化に
よる労働力の不足や休耕制度により放棄地が出てきていますが、ボランティアの方々の
奉仕活動やオーナー制度によって復活をはかっているところです。
 棚田とその近辺には様々な植物や生物がいます。春になりうぐいすなど鳴き始め鳴き方
が日に日にうまくなっていく様子がわかります。また、田んぼに水が入ると夜には、蛙の大
合唱が始まります。6月になると昼間は多くのトンボや蝶、夜には蛍が幻想的な光を放って
飛び交うようになります。中にはハッチョウトンボのような珍しいトンボも生息しています。
山に目を向けてみると作物を作るうえで厄介者のイノシシやハクビシンなど多くの動物も生息
しています。沢には、ドジョウやサワガニなどもいます。虫<カエル<ヘビ<トンビ・・その死骸
をまた虫など食するというような食物連鎖で生息しているようです。
 石畑の棚田がある入郷地区は全体が山間部ですが、中央の谷あいを木須川が流れ、渓谷
となっています。渓谷は周囲の山々と共に、四季それぞれの自然のすばらしさ、美しさを気づか
せてくれます。また、地区の中には昔から子どもが授かるといういわれのある子種石があったり
するようにいわれのある所も数多くあります。

アオガエル ハッチョウトンボ
オオムラサキ モンキアゲハ
アオスジアゲハ ウマオイ
サシバ メジロ
カワセミ ヤマセミ
山桜 樫の木淵
木須川渓谷
木須川渓谷 滑沢の滝
彼岸花 上の内の彼岸花
 子種石
入郷南部、畑前の旧道入郷大藤線を大藤に向かってすぐの西の峰に高さ・2メートル程のつんとそそりたった石です。
昔からなかなか子どもが授からなかった人に信仰があり
お米をお供えして祈願し、そのお米を持ち帰り炊いて食べると子どもが授かるといわれています

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